ジャディアンス 10mg
¥10,960
商品コード: 211S1
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お薬詳細|ジャディアンス
ジャディアンスは血糖を下げるお薬で、糖尿病の治療に用います。
血液中の糖分である血糖値は、膵臓から分泌されるインスリンホルモンによって調節されます。しかし、糖尿病ではインスリンの不足や働きの低下により血糖値が上昇してしまいます。このまま放置すると、手足のしびれ(神経障害)、目の病気(網膜症)、腎臓病などさまざまな合併症を引き起こす可能性があります。
ジャディアンスは、血糖値を下げるための血糖降下薬です。腎臓の近位尿細管での糖の再吸収を抑制する作用がジャディアンスにはあり、過剰な糖分を尿中に排出します。
ジャディアンスの主な適応症は2型糖尿病(インスリン非依存型糖尿病)です。日々の血糖値を適切にコントロールすることは、将来的な合併症の予防につながります。
ジャディアンスは、細胞表面に存在する膜タンパク質であるSGLT(Na+/グルコース共輸送担体)を選択的に阻害します。SGLTは、ナトリウムの濃度勾配を利用してブドウ糖を細胞内へ輸送する役割を果たしています。そのうちの一つであるSGLT2は、腎臓の近位尿細管でのブドウ糖の再吸収に関与しています。
ジャディアンスは、SGLT2の働きを抑制することで、近位尿細管でのブドウ糖の再吸収を阻害し、多くの糖分が尿中に排出されます。これにより血糖値が低下する仕組みです。このような作用機序から、ジャディアンスは選択的SGLT2阻害薬と呼ばれています。
また、インスリンとは関係なく作用するため、効果が強すぎて低血糖症が発生するリスクはジャディアンスには低いと考えられています。
216人の2型糖尿病患者に臨床試験を行った結果、ジャディアンスを服用したグループでは、一定期間の血糖の状態が平均0.66低下しました。
一方、プラセボ(偽薬)を服用したグループでは一定期間の血糖の状態が0.07上昇しました。
プラセボでは上昇したのに対して、ジャディアンスでは明らかな低下が見られ、血糖値が改善されたことが確認されました。
また、別の長期投与試験でも、長期間にわたって安定した血糖コントロールが得られることが確認されています。
ジャディアンスの長期的な効果を調査するため実施された別の臨床試験では、大規模な試験が行われました。
この試験では、高血圧や他の心血管イベントの発症リスクが高い2型糖尿病の成人患者7,000人以上を対象にしました。
このような患者が標準治療にジャディアンスを追加した場合、心筋梗塞や脳卒中などの心血管イベントの初回発症までの期間が延長し、リスクが低下することが確認されました。この試験により、ジャディアンスが患者の長期的な予後改善に寄与することが示されました。
服用方法|ジャディアンス
通常、成人はジャディアンスを1日1回10mgを経口で服用します。服用のタイミングは朝食前または朝食後です。ただし、効果が不十分な場合には、経過をよく観察しながら「ジャディアンス 25mg 30錠」に増量することも可能です。
増量の際には医師の指示に従ってください。
副作用|ジャディアンス
ジャディアンスの服用に当たって注意が必要な副作用として、低血糖症があります。
低血糖症とは、血糖値が過剰に下がる状態であり、血糖値が50mg/dl以下になると特有の症状が現れます。これにはふるえ、さむけ、動悸、冷や汗、強い空腹感、力の抜けた感じ、目のちらつき、イライラ、ぼんやりとした感覚などがあります。
重症化するとけいれんや意識喪失が起こることもありますので、低血糖症の症状が現れた場合はすぐに糖分を補給する必要があります。
低血糖の症状が現れた場合は、速やかに糖分を摂取してください。
吸収が良い砂糖がおすすめです。10 20g程度の糖分を摂ることを心掛けてください。甘いジュースでも構いませんが、キャンディー等はは溶けるのに時間がかかるため適していません。
なお、αグルコシダーゼ阻害薬(グルコバイ、ベイスン、セイブルなど)と併用している場合は、病院で提供されるステイックシュガー(ブドウ糖)を使用してください。適切な糖分を摂取すれば、症状は15分程度で改善するでしょう。
また、利尿作用に基づく副作用として頻尿や多尿が見られることがあります。この症状により脱水症状が発生することもありますので、のどが渇く、尿量が増加し、排尿回数が増え、めまいや脱力感などの症状が現れた場合は、医師に相談する必要があります。適度な水分補給を行うことが予防策として重要です。
さらに、ジャディアンスにはケトアシドーシスという副作用もあります。
ケトアシドーシスは、糖の代謝が亢進し、ケトン体によって血液が酸性化する状態を指します。高血糖でなくても発症する可能性があり、特にインスリン分泌能が低下している人、インスリン注射の減量や中止時、過度な糖質制限、不規則な食事や食事摂取量の不足、感染症や脱水などの状況下で要注意です。
食欲不振、吐き気や嘔吐、腹痛、のどの渇き、けん怠感、息苦しさ、意識の混濁などの症状が現れた場合は、直ちに医師の診察を受ける必要があります。
さらに、ジャディアンスの予期しない副作用として、尿路感染症や性器感染症が報告されています。
この薬の使用により尿中の糖分が増加し、尿路や陰部で微生物の増殖が促されるためです。
まれなケースでは腎盂腎炎や陰部壊疽、敗血症などの重篤な感染症に進展することもありますので、発熱、頻尿、排尿痛、陰部や性器周辺の痛みや腫れ・赤み、脇腹や背部の痛みなどの症状が現れた場合は、直ちに医師に受診する必要があります。
これらの副作用については、ジャディアンスの使用中に注意が必要です。副作用の発現や症状の変化があった場合は、医師に相談し、適切な処置を受けるようにしましょう。また、副作用の予防としては、適切な血糖コントロールや水分補給、衛生管理などが重要です。
重いジャディアンスの副作用としては、めったに起こらないものですが、初期症状などには念のため注意が必要です。
まず、低血糖として、血糖値が過剰に低下することがあります。低血糖の初期症状には力の抜けた感じ、ふるえ、さむけ、動悸、冷や汗、強い空腹感、頭痛、不安感、吐き気、目のちらつき、イライラ、眠気、ぼんやりとした感覚が現れます。重篤な状態では異常な言動やけいれん、昏睡(意識喪失)が起こることもあります。
また、脱水症状もジャディアンスの副作用の一つです。脱水症状にはのどが渇く、多尿、頻尿、さらに進むと尿が少ないまたは出ない、脱力感、立ちくらみ、めまい、血圧低下、意識のもうろう感が現れます
ジャディアンスには重篤な感染症のリスクも報告されています。これには腎盂腎炎、陰部壊疽、敗血症が含まれます。これらの感染症には発熱、寒気、陰部や性器周辺の強い痛み、腫れ、発赤、脇腹や背部の痛み、腰痛、高熱、吐き気、けん怠感、意識低下などの症状が現れます。
さらに、ケトアシドーシスという状態も報告されています。ケトアシドーシスは、糖の代謝が亢進し、ケトン体が血液を酸性化させる状態を指します。ケトアシドーシスの初期症状には吐き気、嘔吐、腹痛、食欲減退、のどが渇く、けん怠感、息苦しさ、息が荒くなる、深く大きい呼吸、意識低下などが現れます。
その他のジャディアンスの副作用としては、頻尿、多尿、口渇、膀胱炎などの尿路感染症(頻尿、排尿痛、残尿感)、膣カンジダ症などの性器感染症(性器や陰部の発赤、かゆみ、痛み)、便秘、体重減少、腎機能の異常、血中ケトン体の増加などがあります。
これらの副作用はジャディアンスの使用中に注意が必要です。副作用の発現や症状の変化があった場合は、医師に相談し、適切な処置を受けるようにしましょう。また、副作用の予防としては、適切な血糖コントロールや水分摂取、衛生管理などが重要です。副作用に関する情報を十分に理解し、安全な使用を心掛けましょう。
その他注意事項|ジャディアンス
ジャディアンスを使用する際には、以下の点に留意する必要があります。
特にスルホニルウレア系薬やインスリン注射薬との併用の場合は、それらの減量を考慮する必要があります。
一般的に使われるスルホニルウレア系薬には、グリベンクラミド(オイグルコン、ダオニール)、グリクラジド(グリミクロン)、グリメピリド(アマリール)などがあります。
低血糖症によるめまいやふらつきのリスクに注意が必要です。ジャディアンスの服用中は、運転や高所での危険な作業には特に注意してください。低血糖症による意識の混濁や体のバランスの崩れは、安全上のリスクを引き起こす可能性があります。
また、適切な水分摂取にも留意しましょう。ジャディアンスの副作用として利尿作用があるため、脱水症状を防ぐために十分な水分補給が必要です。水分補給にはこまめな水の摂取や適切な飲み物の選択が含まれます。日常生活での適度な水分摂取は、健康維持や副作用の軽減に役立ちます。
ジャディアンスの服用を始めたからと言って、食事療法や運動療法を怠ることは避けましょう。薬の効果を最大限に引き出すためにも、バランスの取れた食事と適度な運動を続けることが重要です。ジャディアンスは血糖値の管理を補助する薬ですが、生活習慣の改善や食事制限、運動は引き続き重要な役割を果たします。医師や専門家の指導のもと、継続的なケアを心がけましょう。
なお、ジャディアンスの服用に際しては、必ず医師の指示に従い正確に使用することが大切です。