カーネステン 1（クロトリマゾール 500mg）1膣錠

カーネステン｜お薬詳細

カーネステンは膣に直接挿入して使用する（膣錠）タイプの抗真菌剤で、膣カンジダ症の治療に使用するエンペシド腟錠と同じクロトリマゾールを有効成分とする、ドイツのバイエル薬品社が製造する膣錠です。
エンペシド腟錠は日本で承認されている抗真菌剤で、1976年に販売が開始されています。

本剤「カーネステン　1膣錠」は通常の6膣錠と違い、本剤は使用が回数が1回のみすので、簡単に使用できます。

カーネステンの一般名はクロトリマゾールで、「カーネステン 1膣錠」には1錠中にクロトリマゾールが500mg含有されています。
カーネステンの有効成分であるクロトリマゾールはアゾール系の真菌（カビの一種）感染症治療薬で、カンジダ症、白癬、癜風の治療に有効です。

クロトリマゾールはクリーム、ジェル、トローチ、膣錠として使用されますが、本剤カーネステンは膣錠として使用することで膣の内部にまで薬が行き届きます。幹部が表面の場合はクリームやジェルが使用されます。

カーネステンは、真菌の細胞膜に対して直接作用することにより、その細胞膜を破壊します。この作用機序は、真菌の細胞膜に含まれるエルゴステロールの合成を阻害することで実現されます。エルゴステロールは、真菌の細胞膜の構造と機能に不可欠な成分です。カーネステンがこの成分の合成を阻害することで、細胞膜の透過性が変化し、細胞内容物が漏れ出し、結果として真菌が死滅します。

カーネステンがカンジダ等の真菌の細胞壁の透過性を高めて真菌の細胞膜のリン脂質と結合することにより、細胞膜にとって必須であるエルゴステロールや他のステロールの生合成を妨ぎます。このカーネステンの働きにより、細胞間の成分が失われて細胞が増殖できずに死滅します。

カンジダ菌はもともと私たちの皮膚や消化管、それに女性の膣（粘膜）に普通に生息している常在菌です。カンジダ菌は酵母カビの一種で、お味噌やワインの発酵にも関与しています。健康体ですと特に問題を起こさない菌ですが、体調不良やビタミン不足による免疫力低下、月経前、妊娠中、ステロイド剤や抗生物質の服用、通気性の悪い下着の着用による陰部の蒸れ、糖尿病などが主な原因としてカンジダ症が引き起こされます。

また性行為によりパートナーから感染することもありますが、性器の構造の違いから女性から男性への感染は稀です。

性器カンジダ症の主な症状は、女性では性器の強いかゆみ、酒粕・お粥・ヨーグルトのようなおりもの、おりものの臭い・量が増える、性交時や排尿時の痛みなど、男性では亀頭や陰嚢（いんのう）の痒みやただれ、斑点、水ぶくれ、性器の痛み、排尿痛などがあります。

カンジダ症は免疫力が低下したりすると再発する病気です。カンジダ症に感染し治療をせず放置しておくと悪化したり排尿障害のリスクも高まりますので、感染したらすぐに治療を始めましょう。カンジダ症の治療にはビタミン剤の摂取と乳酸菌整腸薬の内服、抗真菌薬の外用（本剤、カーネステンなど）が効果的です。

当サイトでは以下の4種類のクロトリマゾールを有効成分とする膣錠をを扱っています。

• デファンゴ 6膣錠
• デファンゴ 1膣錠
• カーネステン 1膣錠（本剤）
• カーネステン 6膣錠

カーネステン｜使用方法

カーネステン 500mg 1膣錠の使用方法は以下の通りです。

• 使用前に手をしっかりと洗い、清潔に保ちます。
• 膣錠を取り出し、適切に準備します。パッケージの指示に従って正しく取り扱ってください。

• 寝る前にカーネステンを挿入するのが一般的です。
• 仰向けに寝て膝を曲げるか、片足を椅子やトイレの縁に乗せて立つ姿勢を取ります。
• 膣錠を指先でしっかりと持ち、膣の奥まで挿入します。できるだけ深く挿入することで、薬が効果的に作用します。

• カーネステン 500mg 1膣錠は単回使用で効果を発揮します。1回の使用で治療が完了します。
• 症状が改善しない場合や再発した場合は、医師に相談してください。

• 使用後も手をしっかりと洗い、清潔な状態を保ちます。
• 使用した膣錠の包装材は適切に廃棄してください。

カーネステン｜副作用他注意事項

カーネステンの一般的な副作用としては、以下の症状が報告されています。

• 軽度の膣刺激や灼熱感
• かゆみや発赤
• 膣分泌物の増加

• 重度のアレルギー反応（発疹、かゆみ、腫れ、呼吸困難など）
• 強い膣の痛みや異常な出血

• カーネステンを使用中は、他の膣内用薬や避妊用具（特にラテックス製品）の使用に注意が必要です。薬剤の影響を受ける可能性があるため、医師に相談してください。
• 妊娠中や授乳中の使用については、医師の指示に従ってください。
• 薬を直射日光や高温多湿の場所を避けて保管し、使用期限を過ぎたものは使用しないでください。