ジャヌビア 100mg

ジャヌビア｜お薬詳細

ジャヌビアは血糖を下げるお薬で2型糖尿病の治療に用います。日本でも承認されており、2009年12月に販売が開始されました。

日本ではジャヌビアの有効成分であるシタグリプチンリン酸塩の含有量の違う（12.5mg、25mg、50mg、100mg）の4種類が承認・販売されています。このうちMeds Thaiで取り扱っているジャヌビアは100mgです。

糖尿病とは、血液中の糖分である血糖値が正常に調節されず上昇する状態です。膵臓から分泌されるインスリンというホルモンが血糖値の調節に関与しています。
ジャヌビアは血糖降下薬の一種であり、血糖値を適切に下げる効果があります。

ジャヌビアの特徴は、血糖値が高い時にインスリンの分泌を促し血糖値を適度に下げることです。主に2型糖尿病（インスリン非依存型糖尿病）の治療に使用されます。
日々の血糖値の管理は、将来的に発生する可能性のある合併症を予防するために重要です。

食事を摂ると消化管ホルモンであるインクレチン（GLP-1、GIP）が分泌され、膵臓に対してインスリンの分泌を促進します。さらに、インクレチンは膵臓からのグルカゴン分泌を抑制し、肝臓における糖の産生を抑制する働きもあります。
ジャヌビアの有効成分であるシタグリプチンは、このインクレチンを分解する酵素であるDPP-4を選択的に阻害し、活性型インクレチンの濃度を上昇させます。これにより、インクレチンの働きを高め、血糖値に応じて血糖を下げる効果が得られます。

なお、ジャヌビアは選択的DPP-4阻害薬と呼ばれる薬理作用を持ちます。この薬は、血糖値を適切に管理するために、食事や運動と併せて処方されることがあります。

ジャヌビア日本で初めて承認された選択的DPP-4阻害薬です。従来のスルホニルウレア系などのインスリン分泌促進薬とは異なる作用機序を持っています。
その作用はDPP-4阻害に基づき、インクレチンというホルモンの働きを活性化させることにより血糖値を下げるものです。ジャヌビアの服用によりHbA1c値が低下し、血糖コントロールが改善されます。

ジャヌビア単独ではやや効果が弱いため、他の糖尿病治療薬と併用することがあります。ジャヌビアはインスリン注射薬をはじめ、α-グルコシダーゼ阻害薬、チアゾリジン薬、スルフォニル尿素薬、速効型インスリン分泌促進薬、ビグアナイド薬など、あらゆる糖尿病治療薬との併用が可能です。

ジャヌビアは血糖値に応じて比較的ゆるやかに作用するため、低血糖を起こしにくい特徴があります。
また、食欲を増進させず体重増加を引き起こしにくいとされています。
これらの特性から、初めて糖尿病が発症した患者や高齢者にジャヌビアは適していると考えられています。また、肥満型だけでなく、非肥満型の糖尿病が多い日本人の場合でもジャヌビアは有効とされています。

また、ジャヌビアは食事の影響を受けないため、1日1回の服用でいつでも摂取することができ、服用が簡単です。ただし、腎臓から排泄されるため、腎臓病のある人は慎重に使用する必要があります。腎機能の状態に応じて適切な投与量を調整する必要があります。

ジャヌビアは新しい薬であり、糖尿病の合併症を本当に予防できるのか、また長期的な予後改善効果があるのかなどはまだ十分には分かっていません。
長期間服用する際の有効性や安全性については、今後の研究課題です。

ジャヌビア｜服用方法

通常、成人の方は1日に1回、シタグリプチンとして50mg（本剤ジャヌビア100mg半錠）を経口で服用します。
この服用量によって血糖値の管理がうまく行われることが期待されます。

ただし、効果が不十分な場合には、医師の指示のもとで経過を注意深く観察しながら、1日の服用量を最大で100mg（本剤ジャヌビア1錠）まで増やすことができます。この増量は、より効果的な血糖値のコントロールを目指すために行われます。

ジャヌビア｜副作用

ジャヌビアの副作用について注意が必要です。特に他の血糖降下薬と併用する場合は、低血糖症の発現に注意が必要です。低血糖症とは血糖値が必要以上に低下する状態であり、以下の症状が現れることがあります。

• ふるえ
• さむけ
• 動悸
• 冷や汗
• 強い空腹感
• 力の抜けた感じ
• 目のちらつき
• イライラ
• ぼんやり

重症化するとけいれんや意識喪失が起こる場合もありますので、糖分を補給する必要があります。 まれですが、急性膵炎や肝障害、腎不全、腸閉塞、横紋筋融解症などの重篤なジャヌビアの副作用の報告もあります。以下の症状が現れた場合は、医師に連絡し適切な指示を仰ぐ必要があります。

• ひどい倦怠感
• 吐き気
• 発熱
• 皮膚や白目の黄色くなり
• 尿が出ない
• 腹部の膨満感
• 便秘
• 筋肉痛や脱力感

その他、ジャヌビアの重い副作用として、以下のものが報告されています。

• アナフィラキシー様症状や重い皮膚・粘膜障害
• 肝臓の重い症状
• 急性腎障害
• 間質性肺炎
• 腸閉塞
• 横紋筋融解症
• 血小板減少

また、以下の症状も報告されています：

• 便秘や腹痛
• 腹部不快感
• 肝機能値の異常

なお、これらの副作用はまれなものですが、初期症状や異常を感じた場合には迅速に医師の診察を受けるようにしましょう。ジャヌビアの有効性や安全性については、まだ詳しく分かっていない部分もありますので、医師の指示に従い正しく使用することが重要です。

ジャヌビア｜その他注意事項

ジャヌビアの服用に際して下記の方は必ず医師に伝えてください。

• 持病やアレルギーの既往歴のある方
• 妊娠中または妊娠している可能性のある方
• 体調が悪い場合や発熱、食欲不振、下痢などの症状がある場合
• 服用中の他の薬物やサプリメントがある場合

ジャヌビアを他の血糖降下薬と併用する場合、低血糖症に注意が必要です。
特にスルホニルウレア薬、速効型インスリン分泌促進薬、またはインスリン注射薬と併用する場合は、それらの薬の減量が必要な場合があります。
他にも血糖降下作用に影響する薬がありますので、服用中の薬物は忘れずに報告してください。

また、一部の状況ではジャヌビアの使用が適さない場合があります。
1型糖尿病や重度のインスリン分泌低下を伴う糖尿病の方には向いていません。
腎臓の機能が低下している方や高齢の方は、薬の排泄が遅れる可能性がありますので、低血糖症に留意し、用量を少なめにするなど慎重に使用する必要があります。

さらに、ジャヌビアの服用においては、アルコールの摂取にも注意が必要です。アルコールは血糖値を乱し、低血糖発作を誘発する可能性がありますので、できるだけ控えるか、医師と相談した上で飲酒するようにしてください。

また定期的に血糖値やHbA1cなどの検査を受ける必要があります。これにより、治療の効果や副作用のチェックを行うことができます。定期的な検査は、血糖管理を適切に行い、糖尿病の合併症の予防に役立ちます。

妊娠中の場合は、ジャヌビアの服用ではなく、インスリン注射薬による治療を優先することが推奨されます。妊娠中の女性の場合、胎児の発育や安全性を考慮して、インスリン注射薬が選択されることがあります。

ジャヌビアの服用に関して特別な食事制限はありませんが、健康的な食事と適度な運動を取り入れることで、血糖値の管理がより効果的になることが期待されます。