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スピロノラクトン｜お薬詳細

ハイレス100（スピロノラクトン）はタイの医療品の大手メーカーのBerlin Pharmaceutical Industry Co.,Ltd.が製造している、心不全、高血圧、肝臓および腎臓病、低カリウム血症および高アルドステロン症の患者の浮腫を治療するために使用されるお薬です。
ハイレスは日本で2007年より販売されているアルダクトン錠のジェネリック抗アルドステロン性利尿・降圧剤です。

ハイレス100の有効成分はスピロノラクトンで、本剤ハイレス100の1錠中にスピロノラクトン100mgを含有します。
このハイレス100の有効成分のスピロノラクトンはアルドステロンの影響を減少させ、これによってナトリウムの排泄を促進し、同時にカリウムの保持をもたらします。これにより、体液のバランスが調整され、高血圧や心不全の症状を軽減する効果が期待されます。

アルドステロン受容体のブロック

スピロノラクトンは、体内で産生されるアルドステロンと呼ばれるホルモンの受容体をブロックします。
アルドステロンは、主に腎臓でナトリウム（塩分）の再吸収を促進し、同時にカリウムの排泄を抑制します。これにより、体液中のナトリウムと水分が増加し、血圧が上昇します。

ナトリウムの排泄促進

スピロノラクトンのアルドステロン受容体のブロックにより、腎臓でのナトリウムの再吸収が減少します。
ナトリウムは水分を引き寄せる性質があり、その排泄が増加することで、体液中の水分が減少し、血圧が下がります。

カリウムの保持

スピロノラクトンは同時に、アルドステロンによるカリウムの排泄を抑制します。
カリウムは心臓の正常な機能や神経伝達に重要であり、スピロノラクトンによってカリウムが保持されることで、心臓や神経系の安定性が維持されます。

またスピロノラクトンは一部のトランスジェンダー女性（男性から女性への性別適合手術を行った人々）にとって、ホルモン療法の一環として使用されることがあります。これは、スピロノラクトンが抗アンドロゲン（男性ホルモン）の効果を持っており、女性化を促進するために使われることが主な理由です。

抗アンドロゲン効果

スピロノラクトンはアンドロゲン受容体をブロックし、男性ホルモンであるテストステロンの効果を減少させます。
これにより、体毛の成長や皮脂分泌の減少など、男性的な特徴を抑制し、女性的な特徴が強調される効果が期待されます。

抗男性的な皮脂分泌の減少

スピロノラクトンは皮脂腺の活動を減少させ、肌の脂っぽさを軽減します。

加えてスピロノラクトンは男性型脱毛症（AGA）に対して一定の効果があるとされています。
AGAは遺伝的な要因により、男性ホルモンであるディヒドロテストステロン（DHT）の影響を受けた毛母細胞が徐々に萎縮することによって引き起こされる脱毛症です。
スピロノラクトンは、アンドロゲン（男性ホルモン）の受容体をブロックすることにより、DHTの影響を軽減する働きがあります。これにより、頭皮の毛母細胞におけるDHTの悪影響が減少し、抜け毛の進行を遅らせ、時には髪の成長を促進する可能性があります。
ただし、男性型脱毛症へのスピロノラクトンの使用は、他の治療法（例：ミノキシジル、フィナステリドなど）と比較して一般的ではありません。また、スピロノラクトンの利尿作用やカリウムの保持などの副作用があるため、医師の指示に基づいて使用する必要があります

スピロノラクトン｜服用方法

スピロノラクトンとして、通常成人1日50～100mgを服用する。

スピロノラクトン｜副作用

• 高カリウム血症
• 低ナトリウム血症
• 代謝性アシドーシス
• 不整脈
• 全身倦怠感・脱力
• 急性腎不全
• 女性型乳房・乳房腫脹
• 性欲減退
• 陰萎
• 多毛
• 月経不順・無月経
• 閉経後の出血
• 音声低音化
• 乳房腫瘤
• 乳房痛
• 発疹
• 蕁麻疹
• そう痒
• 眩暈
• 頭痛
• 四肢しびれ感
• 神経過敏
• うつ状態
• 不安感
• 精神錯乱

重度の場合は服用をやめ、直ちに医師の診察を受けること。

スピロノラクトン｜その他注意事項

医師の指示に従う

スピロノラクトンを含む薬物の使用は、医師の指導に基づいて行われるべきです。用量や服用頻度など、処方箋に明記された指示に従ってください。

血圧のモニタリング

スピロノラクトンは利尿作用があり、それにより血圧が低下する可能性があります。服用中は定期的に血圧をモニタリングし、異常があれば医師に報告してください。

カリウムの摂取に注意

スピロノラクトンはカリウムを保持する作用があります。高カリウムの食品やサプリメントの摂取に注意が必要です。血液中のカリウム濃度が異常に高くなると、心臓の問題を引き起こす可能性があります。

利尿作用による脱水症状

利尿作用があるため、水分摂取に気を付け、特に暑い季節や運動中は脱水症状に注意が必要です。

他の薬物との相互作用

他の薬物やサプリメントとの相互作用がある可能性があります。他の薬物を服用している場合は、医師に報告して相互作用の危険性を確認しましょう。