タダラフィル（タラフィル）

タラフィル（タダラフィル 5mg）30錠Talafil (Tadalafil 5mg) 30 tablets

タダラフィル（タラフィル）｜概要

本剤タラフィルは、先発医薬品であるシアリスと同じく、タダラフィルを有効成分とするシアリスのジェネリックです。本剤1錠中にタダラフィルを5mg含みます。
タダラフィルは、勃起不全（ED）を治療するための薬で、勃起を持続させる物質が分解されるのを防ぐ働きを持っており、効果が最大36時間持続し、食事の影響を受けにくい点が優れています。他のED薬より服用の自由度が高く、自然なタイミングで性行為が可能です。

タダラフィル｜服用方法

タダラフィル｜ED（勃起不全）の治療

＜必要時使用（性行為前）＞

• 通常は10 mgを性行為の約30分前に1回服用します。
• 効果は最大36時間持続することがあります。
• 副作用や効果の弱い場合には、5〜20 mgに調整可能ですが、1日1回までです。

＜毎日定期使用＞

• EDの定期使用では、最初は2.5 mg/日から開始し、効果と身体の反応を見ながら最大5 mg/日まで増量可能です。
• 毎日同じ時間帯に1回のみ服用します。1日複数回の服用は禁止されています。

タダラフィル｜良性前立腺肥大症の治療

• 良性前立腺肥大症の標準的な用量は、5 mgを1日1回、毎日同じ時間帯に服用することです。
• 食後・食前の制限はなく服用可能です。
• EDと良性前立腺肥大症の両方に対応する場合も、5 mg/日で1日1回の定期服用が推奨されます。

タダラフィル｜服用時の注意点

＜服用のタイミング＞

• タダラフィルは 食事の有無に関係なく服用可能です。食後でも空腹時でも吸収に影響はありません。
• 毎日使用する定期投与時には、毎日ほぼ同じ時間に服用することが推奨されています。これにより血中濃度の安定が期待されます。

＜タダラフィルと飲み物＞

• タダラフィルとアルコールはいずれも血管を拡張する作用があります。そのため、過度の飲酒（目安：一度に4杯以上）は血圧低下やめまい、顔のほてり、動悸などの副作用増加のリスクを高めます。
• 少量の飲酒（ビール1〜2杯程度）であれば大きな影響は少ないと考えられますが、体調や心臓・血圧の状態によっては慎重に扱う必要があります。
• グレープフルーツジュースや大量の柑橘類ジュースは、CYP3A4酵素を抑制する作用があり、タダラフィルの代謝が遅れて血中濃度が上昇する可能性があります。これにより副作用のリスクが高まる可能性があります。

＜その他の注意点＞

起立時のめまい・低血圧リスク

特に服用後に立ち上がる際には、立ちくらみやめまいに注意してください。これはタダラフィルにより血圧が下がることがあるためで、ゆっくりと立つことでリスクの軽減が可能です。

脱水やカフェイン・刺激飲料

脱水症状を避けるため、水分補給を十分行うことが大切です。また、カフェインやエナジードリンク、スパイシーな刺激飲料は身体にストレスを与える可能性があり、副作用（頭痛・動悸など）が出やすくなることがあります。

運転・危険作業の注意

服用後にめまい、頭痛、視覚障害などが現れた場合は、車両の運転や機械操作は避けてください。必要に応じて医師や薬剤師に相談してください。

その他の生活習慣

タバコやエナジードリンク、サプリメント（特にCYP酵素に影響のあるもの）は、タダラフィルの代謝や作用に影響することがあります。医師・薬剤師には日常飲用している食品やサプリメントも伝えてください。

タダラフィル｜他の薬との飲み合わせ

硝酸薬（ニトログリセリン等）およびsGC刺激薬（併用禁忌）

ニトログリセリンや亜硝酸剤などの硝酸薬、および肺高血圧症治療で使うリオシグアト（sGC刺激薬）との併用は、血圧が著しく低下し、意識喪失や生命に関わるリスクがありますので、絶対に併用しないでください。これらは添付文書に併用禁忌と明記されています。

α遮断薬（降圧作用増強に注意）

前立腺肥大症の治療に使うドキサゾシン、タムスロシンなどのα遮断薬との併用では、起立性低血圧やめまいのリスクが増加します。必要に応じて低用量（例えば2.5mg）から開始して慎重に調節することがあります。

CYP3A4阻害薬（ケトコナゾール、リトナビルなど）

ケトコナゾールやリトナビルなどのCYP3A4強力阻害薬との併用では、タダラフィルの血中濃度が大幅に上昇する可能性があります。添付文書では2.5 mgから開始し、状態を見ながら最大5 mgまで調整することが推奨されています。

ワルファリなどのン抗凝固薬

ワルファリン（血液を薄くする薬）との併用において、タダラフィルはワルファリンの薬物動態に臨床上の有意な影響を与えないと報告されています。しかし、出血傾向がある方は経過観察が必要です。

カルシウム拮抗薬（アムロジピンなど）

アムロジピンとの併用では、血圧のわずかな低下や心拍数の増加はあるものの、大きな問題は認められていないという報告があります。臨床的には許容範囲とされますが、血圧モニターを続けることが望ましいです。

他のPDE5阻害薬（シルデナフィルなど）

同クラス薬を併用すると、副作用のリスクが増大します。

タダラフィル（タラフィル）｜副作用

タダラフィル｜よくある副作用（軽度）

＜頭痛＞

• タダラフィルは血管を広げる作用があるため、頭痛が起こることがあります。
• 軽い場合は特に心配する必要はありませんが、ひどい場合は医師や薬剤師に相談しましょう。

＜ほてり・顔の赤み（潮紅）＞

• タダラフィルの服用により、血管が広がることで、顔が熱く感じたり、赤くなったりすることがあります。
• ほとんどの場合 自然に治まるので様子を見て問題ありませんが、強い場合は医師に相談してください。

＜消化不良＞

• 胃がムカムカしたり、胃もたれを感じることがあります。
• 食後すぐに服用すると症状が出やすくなるため、タダラフィルは食前または軽めの食事の後に服用するのがオススメです。

低血圧

• 血管が広がるため、一時的に血圧が下がることがあります。
• 急に立ち上がるとフラッとすることがあるので注意してください。
• 特に、高血圧や低血圧の治療中の人は医師と相談の上で使用してください。

タダラフィル｜まれに起こる副作用（注意が必要）

＜視覚異常＞
もし急激な視力低下が起こった場合は、すぐに服薬を中止し、眼科を受診してください。

• 一時的に「かすんで見える」「まぶしく感じる」「青いフィルターをかけたように見える」ことがあります。
• これはタダラフィルの作用によるもので、多くの場合一時的なもので時間が経てば治ります。
• 青と緑の区別がつきにくくなる こともありますが、ほとんどの場合一過性のものです。

＜突発性難聴＞

• 「耳が聞こえにくくなる」「耳鳴りがする」「めまいがする」ことがあります。
• 海外では、タダラフィル使用後に 突然難聴になったケースが報告されているため、もし急に耳が聞こえにくくなったり、耳鳴りが強くなった場合は、服薬をやめて医師に相談 してください。

タダラフィル｜重い副作用（非常にまれだが注意！）

＜アレルギー症状（重い過敏症）＞

• 発疹やじんま疹が出たり、顔・口・のど・舌が腫れることがあります。
• 咳き込んだり、呼吸が苦しくなる場合はすぐに医師の診察を受けてください！

＜皮膚・粘膜の重い障害＞

• 発疹や赤み、水ぶくれ、皮がむけるなどの症状が出ることがあります。
• 唇や口内のただれ、のどの痛み、目の充血、発熱、全身の倦怠感も現れることがあります。
• これらの症状が出たらすぐに医師に相談してください！

タダラフィル｜最も注意すべき副作用（めったにないが危険！）

＜持続勃起症（4時間以上の勃起が続く）＞

• 海外では、ごくまれに報告されています。
• 勃起が4時間以上続き、しかも痛みを伴う場合は、すぐに医師の診察を受けてください！
• 放置すると、陰茎の組織がダメージを受け、最悪の場合「勃起機能を失う」ことがあります。「そのうち治るだろう」と思わず、すぐに医療機関を受診してください。

タダラフィル（タラフィル）｜お薬詳細

タラフィルはタダラフィルを有効成分としたジェネリック医薬品のブランド名です。

EDの原因は、ペニスの血管が十分に広がらず、必要な量の血液が流れ込まないことで起こります。
通常、性的刺激を受けると、陰茎内で一酸化窒素（NO）が放出されます。このNOは、サイクリックGMP（cGMP）という物質の生成を促進し、cGMPは陰茎の平滑筋を弛緩させ、血管を拡張します。その結果、陰茎への血流が増加し、勃起が生じます。
勃起が終わる際には、ホスホジエステラーゼ5（PDE5）という酵素がcGMPを分解し、平滑筋が再び収縮して血流が減少します。これにより、陰茎は通常の状態に戻ります。
タダラフィルは、PDE5酵素を阻害することで、cGMPの分解を防ぎます。これにより、cGMPの濃度が高く保たれ、平滑筋の弛緩と血管拡張が持続し、勃起が維持されやすくなります。

タダラフィルの効果は、服用後約30分～1時間で現れ、最大36時間持続します。また、食事の影響を受けにくいため、食前・食後を気にせず服用できます。