フィライド 1mg

フィライド（フィナステリド 1mg）30錠Firide (Finasteride 1mg) 30tabs

フィライド（フィナステリド）｜概要

フィライド（フィナステリド）は、男性型脱毛症（AGA）の治療に使用される薬で、主成分はフィナステリドです。
頭皮の毛包（髪の毛を作る組織）に作用し、毛を細く短くするジヒドロテストステロンを抑制することで、毛包の縮小を防ぎ、脱毛を抑え、毛髪の成長を促進します。

フィライド（フィナステリド）｜効果

フィライド（フィナステリド）はAGA（男性型脱毛症）治療に効果的な薬ですが、全ての人に効くわけではありません。以下にフィライドが効果がある人、またない人をあげてみます。

フィライドが効果がある人

• 毛包がまだ機能しており、細い毛が残っている場合、DHT抑制により毛包のミニチュア化を防ぎ、成長期を延ばす効果が期待できます。
• 特に、頭頂部やM字部分で薄毛が進行していても、毛包が完全に失われていない場合に効果的です。
• AGA（男性型脱毛症）の原因がDHTの増加による場合、フィライド（フィナステリド）は効果を発揮します。
• フィライド（フィナステリド）は効果が出るまで数ヶ月かかるため、根気よく継続することで改善が見られる人が多いです。

フィライドが効果がない、または限定的な人

• AGA（男性型脱毛症）が進行しすぎて毛包が完全に機能を失っている場合、新しい毛髪を生やすことは難しいです。
• 脱毛がストレス、生活習慣の悪化、他の病気（円形脱毛症など）による場合、フィライドは効果を示しません。
• 遺伝的要因やホルモンバランスが異なるため、同じ薬を服用しても効果が出にくい人もいます。
• フィライドの効果は1日1回の服用を継続することで発揮されるため、不規則な服用では効果が現れにくくなります。

フィライドとミノキシジルの併用の効果

• フィライド（フィナステリド）は、DHTの生成を抑制することによって、脱毛を防ぎます。これにより、進行中の脱毛を食い止める効果があります。
• 外用薬のミノキシジル（ヌーヘアなど）は、血行を促進し、毛包に直接作用して新しい髪の成長を促します。これにより、発毛が促進されます。
• 経口薬のミノキシジル（ロキシジル、ノキシジル）は血管を拡張し、頭皮の血流を改善することで毛包に栄養を供給し、毛髪の成長を促進します。経口薬として使用する場合、特に毛髪の再生を強化することができます。
• 異なるメカニズムで作用しているため、フィライド（フィナステリド）は脱毛を防ぎ、ミノキシジルは新たな毛髪の成長を促すため、両方を併用することで、より効果的にAGA（男性型脱毛症）を改善できることが期待されます。
• フィライド（フィナステリド）とミノキシジルの併用は基本的に安全とされていますが、どちらも副作用があるため、服用や使用を始める前に医師と相談することをお勧めします。

＊効果の現れ方には個人差があり、効果を実感するまでに数ヶ月かかる場合があります。

フィライド（フィナステリド）｜服用方法

• 1日1回、同じ時間に服用するのが一般的です。
• フィライド（フィナステリド）の服用量は1mg（本剤フィライド1錠）です。基本的にフィナステリド1mgの量がAGA（男性型脱毛症）治療における標準的な推奨量です。
• 食事の影響を受けることなく、水で飲み込むだけで服用できます。食後でも空腹時でも問題はありません。

フィライドの服用の注意点

• もし服用を忘れた場合、次回の服用時間が近い場合は、忘れた分をスキップし、次回の服用を通常通り行ってください。
• もし服用を忘れた場合も、2回分を一度に服用しないようにしてください。
• フィライドは1回服用しただけでは効果を感じることは少なく、効果が現れるまでに数ヶ月（通常は3～6ヶ月）かかることがあります。途中で服用をやめずに続けてください。

フィライド（フィナステリド）｜副作用

＜性的副作用＞
最も一般的な副作用として、性欲減退、勃起不全（ED）、射精障害などが報告されています。これらの副作用は、フィライド（フィナステリド）が男性ホルモン（テストステロン）の代謝産物であるDHT（ジヒドロテストステロン）を抑制することによるものです。

• （性欲の低下）一部の男性では、性欲の減退が見られることがあります。
• （勃起不全 ; ED）勃起が難しくなる、または持続できなくなることがあります。
• （射精量の減少）射精時の精液量が減少することがあります。

＜精液の質の変化＞
フィライドの使用によって、精液量の減少が報告されていますが、精子の数や質に大きな影響を与えるわけではないことが示されています。

＜抑うつ症状や気分の変動＞
一部の方で抑うつ症状や気分の変動が発生することがあります。これらの症状が現れる場合、服用の中止や他の治療方法の検討もしてください。

＜アレルギー反応＞
フィライド（フィナステリド）にはアレルギー反応も報告されています。これには発疹やかゆみ、まれに顔や喉の腫れなどが含まれます。アレルギー反応が疑われる場合は、すぐに使用を中止し、医師に相談してください。

＜肝機能の影響＞
フィライド（フィナステリド）は肝臓で代謝されるため、肝機能に影響を与えることがあります。これに関する研究は限られていますが、肝機能障害が報告されたこともあるため、定期的に肝機能をチェックすることが推奨されます。

＜その他の副作用＞
その他にも頭痛、めまい、胸の痛み、乳房の圧痛や肥大ような副作用が報告されていますが、発症する頻度は低いです。

＊AGA（男性型脱毛症）とは

AGA（男性型脱毛症）とは、男性ホルモンの影響で起こる進行性の脱毛症のことです。特に20～40代の男性に多く見られ、頭頂部や前頭部の髪が薄くなり、徐々に地肌が目立つようになります。遺伝やホルモンバランスが主な原因とされていますが、ストレスや生活習慣も影響します。
AGA（男性型脱毛症）の原因としては主に下記の2つが挙げられます。

DHT（ジヒドロテストステロン）

男性ホルモン「テストステロン」が5α-還元酵素の働きでDHTに変わり、このDHTが毛包に作用して髪を細く短くし、脱毛を引き起こします。

遺伝的要因

AGA（男性型脱毛症）は遺伝する傾向があり、親族に同じ症状の人がいる場合、発症リスクが高まります。

症状の進行パターンとしては、M字型（前頭部が薄くなる）、O字型（頭頂部が薄くなる）、全体型（全体的にボリュームが減る）があります。
AGA（男性型脱毛症）は進行性で、放置すると悪化しますが、早めに治療を始めることで現状維持や改善が可能です。また、AGA（男性型脱毛症）は、生活習慣の改善 バランスの取れた食事、ストレスの管理、十分な睡眠も重要です。

＊AGA（男性型脱毛症）に効果のある必須栄養素

• （タンパク質）毛髪の主成分はケラチンというタンパク質なので、良質なタンパク質（鶏肉、卵、魚、大豆製品、ナッツなど）を十分に摂取することが大切です。
• （亜鉛）亜鉛（牡蠣、牛肉、かぼちゃの種、ナッツ類など）は毛髪の生成に必要で、不足すると脱毛が進む可能性があります。
• （ビタミンB群）ビタミンB群（レバー、卵、納豆、緑黄色野菜など）は毛髪の成長を助け、頭皮の健康を保つ役割があります。
• （鉄分）鉄分不足は血流が悪化し、毛髪の栄養供給が妨げられるため、特に女性には重要です。鉄分が豊富な食品は主に赤身の肉、ほうれん草、ひじきなどが挙げられます。
• （オメガ3脂肪酸）オメガ3脂肪酸（サーモン、アジ、クルミ、亜麻仁油など）には、頭皮の健康をサポートし、炎症を抑える効果があります。

＊AGA（男性型脱毛症）の方が避けた方が良い食品

• （高脂肪・高糖質の食品）ファストフードや過剰なスナック類は血流を悪化させ、頭皮への栄養供給を妨げる可能性があります。
• （アルコールの過剰摂取）肝臓の負担を増やし、必要な栄養素の吸収を妨げることがあります。

フィライド（フィナステリド）｜お薬詳細

フィライドは、アメリカの製薬会社メルク（Merck & Co., Inc.）によって開発された、フィナステリドを主成分とするAGA（男性型脱毛症）治療薬です。日本では厚生労働省の承認を受けており、医師の処方箋が必要です。厳しい品質管理のもと製造され、信頼性が高く、多くの臨床試験で安全性と効果が証明されています。特許が切れた現在でも、ブランド薬として高品質と信頼性を重視する人々に選ばれています。
フィライドは高価ではありますが、医師の管理下で適切に使用されることで、AGA治療において確かな効果を発揮します。フィライドなどのジェネリック薬も存在しますが、フィライドはその製造過程や品質保証の点で特に評価されています。

フィライド（フィナステリド）の作用機序

体の中で「ジヒドロテストステロン（DHT）」というホルモンが、髪の毛の成長を邪魔することが原因で、男性型脱毛症（AGA）が進行します。DHTは髪の毛の根元（毛包）を弱らせて、髪を細く短くします。最終的に髪が抜け、育たなくなる原因になります。フィライド（フィナステリド）は、このDHTを作るスイッチを「オフ」にするお薬です。
テストステロンという普通の男性ホルモンが、「5α-還元酵素」という酵素によってDHTに変わります。フィライド（フィナステリド）は、この「5α-還元酵素」をブロックします。その結果、髪の毛の成長を邪魔するDHTが作られにくくなり、髪の毛に優しい環境が戻ります。

フィライド（フィナステリド）のメリット

• DHTを抑制する作用の5α-還元酵素のタイプIIを特異的に抑えることで、AGA（男性型脱毛症）の進行を効果的に抑制します。これは脱毛の主因であるDHTを減少させることに基づきます。
• 臨床試験で長期にわたり効果が確認されており、FDA（米国食品医薬品局）と日本の厚生労働省から承認されています。
• 他の育毛剤のいくつかは、タイプⅠとタイプⅡの両方の5α-還元酵素を抑えるため、フィライド（フィナステリド）より効果が強い反面、副作用のリスクもやや高いとされています。フィライド（フィナステリド）はターゲットが限定的であるため、副作用のリスクが相対的に低い傾向があります。
• 1日1錠の服用だけで効果を発揮します。外用薬のミノキシジルと比較して、頭皮に直接塗る手間がありません。

フィライド（フィナステリド）のデメリット

• 発毛効果は限定的で、フィライド（フィナステリド）は主に脱毛の進行を止める薬であり、新しい毛髪を生やす効果は強くありません。ミノキシジルのような発毛促進作用が必要な場合には補完的な治療が必要です。
• デュタステリド（ザガーロ）に比べると軽度ですが、一部の方で性欲減退、勃起不全などの副作用が報告されています（発症率は1～2%程度）。
• 妊娠中の女性がフィライド（フィナステリド）に触れると胎児に悪影響を及ぼす可能性があるため、取り扱いに注意が必要です。
• フィライド（フィナステリド）を服用中止すると、DHTの抑制効果がなくなり、再び脱毛が進行します。