マドンナ One（アフターピル）

マドンナ One（アフターピル）レボノルゲストレル 1.5mg 1錠タイプMadonna One (After Pill) Levonorgestrel 1.5mg, 1 tablet

マドンナ One｜概要

このお薬は緊急避妊薬（アフターピル）の一種で、有効成分としてレボノルゲストレルを含んでいます。緊急避妊のための有効な手段ですが、すべての人に適しているわけではありません。使用前に自身の健康状態や既往歴を確認し、必要に応じて医師に相談することが重要です。また、服用後に異常を感じた場合は、速やかに医療機関に連絡してください。​

マドンナ One が適している人

• 利便性重視の方には断然マドンナ One が向いています。
• 忙しい時期や不安な場面でも、単回服用で確実に避妊したいというニーズにぴったりです。

マドンナ（マドンナ One、2錠タイプ）の使用が禁忌となる人

レボノルゲストレルに対する過敏症の既往歴がある人

過去にマドンナの有効成分であるレボノルゲストレルを使用してアレルギー反応を起こしたことがある場合は、使用を避けるべきです。

重篤な肝障害がある人

肝臓の機能が著しく低下している場合、本剤マドンナの代謝が適切に行われず、症状が悪化する可能性があります。

妊娠している人

マドンナはアフターピル（緊急避妊薬）ですので、既に妊娠が成立している場合は効果が期待できず、使用は推奨されません。

マドンナ（マドンナ One、2錠タイプ）の使用に注意が必要な人

心疾患及び腎疾患やその既往歴がある人

ナトリウムや体液の貯留により、症状が悪化する可能性があります。

軽度から中等度の肝障害がある人

肝機能が低下している場合、マドンナの代謝が遅れ、副作用のリスクが高まる可能性があります。

重度の消化管障害や吸収不良症候群がある人

消化管からの薬剤の吸収が不十分となり、効果が減弱する可能性があります。

授乳中の人

マドンナは母乳中に移行するため、服用後24時間は授乳を避け、その間の母乳は廃棄することが推奨されています。

マドンナ One｜服用方法

性交後できるだけ早く、72時間以内に服用

性交（または避妊失敗）後、なるべく早く1錠（1.5 mg）を服用してください。時間が経つほど効果は弱くなります。

服用は1回のみ、12時間後の再服用は不要

マドンナ One は1錠で完結します。従来の2錠タイプと異なり、2度目を飲む必要がなく、シンプルで飲み忘れリスクがないのが大きな特徴です。

吐き気・嘔吐に注意

服用後2時間以内に嘔吐した場合、薬が効果を発揮しない可能性があります。その場合は医師や薬剤師に連絡し、再服用の相談をしてください。
嘔吐した場合に備えて、2箱以上の購入をお勧めいたします。

効果の目安と確認方法

服用後は次の月経が「予定通り」または「1週間以内遅れて」来るのが正常です。1週間以上遅れる場合は妊娠の可能性があるため、検査や医療機関への相談が必要です。

緊急用としてのみ使用

マドンナはあくまで緊急避妊薬です。定期的な避妊には不向きで、今後の対策として低用量ピルやIUD（子宮内避妊器具）など継続的な避妊方法も検討することが重要です。

マドンナ｜副作用

マドンナ Oneの使用に伴い、以下のようないくつかの副作用が報告されています。多くの場合、これらの副作用は一時的で軽度ですが、症状が続く場合や強い場合は、医師に相談することが重要です。

消退出血

服用後、46.2％の人に消退出血が見られることがあります。これは、ホルモンバランスの変化による一時的な出血で、通常は心配ありません。

不正子宮出血

13.8％の人に不正出血が報告されています。出血の量や期間が通常と異なる場合がありますが、多くの場合、一時的なものです。

頭痛

12.3％の人に頭痛が生じることがあります。軽度の場合は市販の鎮痛剤で対処できますが、症状が続く場合は医師に相談してください。

悪心、吐き気

9.2％の人に吐き気が現れることがあります。食後に服用する、または吐き気止めを併用することで軽減できる場合があります。

倦怠感

7.7％の人に体のだるさや疲労感が報告されています。十分な休息を取ることで改善することが多いです。

傾眠、眠気

6.2％の人に眠気が生じることがあります。服用後は無理な活動を避け、安静に過ごすことをおすすめします。

下腹部痛、下痢、腹痛

消化器系の症状が現れることがあります。これらの症状が続く場合や重篤な場合は、医師に相談してください。

乳房の張りや圧痛

一時的に乳房が張ったり、痛みを感じることがありますが、通常は数日で改善します。

＜副作用への対処法＞

副作用が強い場合や長引く場合は、速やかに医師や薬剤師に相談してください。

• 吐き気や倦怠感がある場合は、無理をせず安静に過ごすことで症状が和らぐことがあります。
• 吐き気が心配な場合は、事前に医師に相談し、吐き気止めを処方してもらうことも可能です。

マドンナ｜その他注意事項

マドンナ、またはマドンナ Oneを使用する際には、以下の点に注意することが重要です。

• マドンナはアフターピル（緊急避妊薬）ですので、避妊に失敗した場合や避妊を行わずに性交渉を持った後の緊急用の避妊薬です。計画的な避妊手段としての使用は適していません。
• 性交後72時間以内に服用することが推奨されていますが、早ければ早いほど効果が高まります。
• 肝臓、心臓、腎臓に障害がある、または過去にこれらの疾患を患ったことがある場合は、使用前に医師に相談してください。
• 既に妊娠している場合、マドンナは効果が期待できません。使用前に妊娠していないことを確認することが重要です。
• 本剤マドンナの有効成分であるレボノルゲストレルは母乳中に移行するため、服用後24時間は授乳を避けることが推奨されています。
• 特定の薬剤や食品（例：セイヨウオトギリソウを含む製品）は、レボノルゲストレルの効果に影響を及ぼす可能性があります。他の薬を使用している場合や、新たに使用する場合は、必ず医師または薬剤師に相談してください。
• マドンナは緊急避妊用であり、日常的な避妊手段としては適していません。経口避妊薬など、効果の高い避妊方法の使用を検討してください。

マドンナ ONE｜お薬詳細

マドンナ ONE（主成分：レボノルゲストレル1.5 mg）は、性交後72時間以内に1回服用する単回使用タイプの緊急避妊薬です。タイのBiopharm Chemicals社製で、NorLevo®（日本名ノルレボ）のジェネリック医薬品です。日本では「NorLevo®」など成分自体は承認・処方薬として使用可能ですが、「マドンナ」という商品名は未承認です。なお、NorLevo®は2023年から一部薬局で処方箋なし販売の試験が始まっています。

レボノルゲストレルは、WHOが必須医薬品リストに掲載する成分で、緊急避妊の標準薬です。

本剤は性交後できるだけ早く、72時間以内に飲むことで避妊効果を発揮します。性交後24時間以内なら最大で約98％の妊娠リスク低減、72時間以内では約58〜79％の低減が報告されていますが、100％の避妊を保証するものではありません。そのため服用後も妊娠検査や医療機関への相談が推奨されます。

本剤の作用は主に次の2点です：
① 排卵を遅らせる／阻止することで受精を防ぐ
② 子宮内膜の状態を変化させて、受精卵が入りにくい環境にする
これにより、妊娠の成立を避けることができます。

レボノルゲストレルによる副作用は、吐き気・頭痛・腹痛・めまい・疲労・乳房の張りなどが数日以内に見られることがありますが、多くは軽度で自然に改善します。

すでに受精卵が子宮内膜に着床した後には避妊効果は期待できないため、服用はできるだけ早めが重要です。また、排卵後・着床後には効果がないため勘違いに注意が必要です。

マドンナのようなアフターピルあくまで「緊急用」として位置づけられており、繰り返し使用では効果の一貫性が担保されない可能性があります。日常的避妊を考える場合は、低用量ピルやIUDなど医師にご相談のうえ、継続使用可能な方法を検討してください。